2019/09/27

blog移転します

 
blog を Blogger から note に移転しました!
これまで当 blog を読んでくださっていた方は、よかったら新しい blog「Q の雑念記 4」もフォローしていただけると嬉しいです。
https://note.tatsuo.online/

これまでの記事は新 blog に移すことはせず (どうやら投稿日時を過去に指定することが出来ないようなので)、ここにそのまま残しておきます。

Q

2019/08/31

勉強会レポート「はじめての特許戦略〜スタートアップ・ベンチャー企業の知財戦略について〜」

今年の春から月 1 で開催している、投資先向けの勉強会。
いい名前が思いつかないので「たつおゼミ」と暫定的に呼んでいるのですが、毎回スペシャルなゲストの方を講師としてお呼びして、「はじめての〇〇」というタイトルで各分野の基礎的な内容を教えていただいています。

今回は、「下町ロケット」のモデルになったことでもお馴染みの弁護士法人 内田・鮫島法律事務所に所属する弁護士・弁理士の杉尾雄一さんに、「はじめての特許戦略」というテーマで、スタートアップ・ベンチャー企業の知財戦略についてレクチャーしてもらいました。


先に学びと感想から書きます。
  • 特許について思っていたよりもかなり早いタイミングから考え始めたほうがいい
  • 必ずしも研究開発型のスタートアップでなくても、ビジネスモデルと UI みたいなもので特許とれたりする
  • ファイナンスやアライアンスなんかでも価値を付加してくれる
  • なので、特許・知財戦略を「ちゃんとやらない機会損失」はかなり大きい
  • 特許をただとるだけでなく、どのような特許をとるのかという戦略が大事
  • だからスタートアップの文脈や技術に理解の深い弁護士・弁理士と組むことがクリティカル

こんなところです。

ぼくの服は著作権を侵害している疑いがあります

ここから講義の内容を書きます。
資料もいただいたので、欲しい方はここからダウンロードしてください。


昨今、ベンチャー・スタートアップ界隈で、以前よりも特許が注目されてきている。

理由としては、従来の「後発・競合に対するバリヤーを作る」「ライセンス提供することで収益を上げる」という目的に加えて、特許があることで「ファイナンス (M&A, IPO,  資金調達) にポジティブに働く」「大企業とのアライアンスに有利になる」といった側面が事例とともに知られ、活用されるようになってきているから。

より特許が多く出てる業界、あまり出てない業界みたいなのもある。
最近だと HRTech 系が多く出てるらしい。

もう少し詳細に知財戦略の位置付けを説明すると、EXIT (IPO/M&A) のためには企業価値を向上させる必要があり、それには知財権の取得が主に
  • 競業の参入障壁を構築できる
  • アライアンスの材料になる
  • マーケティング等に役立つ
という3つの観点で寄与してくれる。


しかも、ゆーほどコストがかかるわけでも、難しいわけでもない

とはいえ、まだまだ特許戦略が機能している会社は多くないと考えられる。
例えば、梅木氏の「THE STARTUP」に掲載された「2014 年に億単位の資金調達をした 100 社」を見ると、2018 年時点でまだ特許出願件数 0 という会社が約半数。


ここから事例紹介。

(1) GAFA や Uber など、IT 領域・プラットフォームサービス


Google, Amazon, Facebook, Uber など、いずれも会社設立から 1-2 年以内というタイミングで特許出願を行い、その後も継続して出願している。
Amazon の最初の特許申請はなんと会社設立前。


特許は新規性がなければ取得することができないため、先行技術が少ない段階であればあるほど、広くつよい特許を取得できる。

ベンチャー企業が知財戦略をスタートするタイミングとしては「ビジネスモデルが確立できたタイミング」がよく、その時点で基本特許の出願を検討する。
続いて「コア技術が確立できたタイミング」で基本特許 (+改良特許) の出願を行う。
「プロダクトが完成したタイミング」以降も引き続き改良特許の出願を行うのがよい。
 

上記を少し解説する。
理想的な知財戦略は、まず「強さ (新規性)」はそれほどでもないが「広さ (独占できる範囲)」が広い【基本特許】を取得し、その後に「狭い」が「強い」【改良特許】をとってポートフォリオを固めていくというやり方。

【基本特許】を取り損ねてしまった場合は、【改良特許】を数多く取得して防御線を固めるしかないが、どうしても隙間から他社が参入可能になってしまう可能性が出てきてしまう。


ちなみに、特許は基本的にグローバルで共通で、世界的に新規性があるものでしか特許はとれない、なので世界中の企業と競争をしているとも言える。

ただし、日本語で出願しておけば、海外で出願するのが後からになっても日本の出願日が適用される。
(パリルート、PTCルートという2つのやり方があり、コストが若干高いがメリットがあるため後者が選ばれることが多い)

(2) 特許が参入障壁として活用された事例① - Amazon 1-click 特許


Amazon にとって 3 件目の特許で、創業の 3 年後に出願され、出願の 2 年後に成立。
成立した翌月には、出願時点より後に開発されていた競合のサービスの訴訟を行い、年内に差し止めを成功させている。
また Apple にもライセンスを許諾している (収益を上げている)。

この特許が優れている点は、サービスを磨き上げる過程で出てきた、シンプルなんだけど、そのビジネスモデルでは使わざるを得ないような特許であるというところ。
Appleがライセンス提供を受けていたり、差し止めの仮処分が認められていることから見ても、1-click 特許は回避不可能なものだと思われる。

  • 「カゴ落ち」という大きな問題を解決できる
  • EC で同様の優れた UX を実現させるには回避不可能なぐらい広い
  • その後も開発・特許取得を継続している
なので、Amazon の売上拡大にこの特許が寄与していると考えられる。

ちなみにソースコード書く前でも出願はできる (アイデアだけでもできる)。
また、先に出願はしておけば防衛はできるし、出願から 1.5 年は公開はされない (ので、すぐに改良特許を他社に出されてしまうという心配もない)。


(3) 特許が参入障壁として活用された事例② - マネースクエア vs 外為オンライン

いずれも FX のサービス。マネースクエアが老舗で、原告。
売買の注文を入れるときの UI で、何の情報を表示・入力させているか (利幅と値幅) という内容の特許をマネースクエアが取得していた。


外為オンラインの売買注文 UI では、購入金額と販売金額を入力させているだけで、「利幅」「値幅」の数値を直接入力させているわけではなかった。


解釈は地裁と高裁でわかれた。
地裁では特許非侵害とされたが、高裁では「この画面やったら、値幅や利幅を示す情報を入力して注文している、と解釈できるやろ」ってことで特許侵害という判決が出た

この事例からの学び
  • 特許申請時のワーディングがけっこう大事になったりする (権利範囲が変わってくる)
  • 弁理士よりも、ビジネスや開発を実際にやってる人のほうが、いろいろなケースを想定できるという面もある。
    • なので経営陣と弁護士・弁理士がチームを組んで、十分広くて強い申請内容を考えたほうがよい
  • 日本の裁判所は諸外国に比べ、特許をビジネス戦略に使うのに不向きと言われている 
    • 非侵害と言われがち、罰金が低い
  • なお特許侵害の立証責任は基本的に原告側にあるが、フタ開けてみないと分からないケースもあるので (コードの中身、工場内部のオペレーションなど)、請求が70%ぐらい合理的だと判断されると被告側が非侵害を立証しないといけなくなる
    • 来年の特許法改正でちょっと立証しやすくはなる
    • アメリカだとディスカバリーといって、被告が全部反証しないといけない

(4) 特許ポートフォリオの構築 - One Tap Buy の事例

One Tap Buy は日本初のスマホ証券。
創業者の林さんは One Tap Buy の前に創業した会社で、特許とらずにビジネスやっていて失敗した (ぱくられまくった) 過去がある。

One Tap Buy には代表的な機能が 7 つあり、主要機能についてそれぞれ特許をとっている。
それにより競合の機能開発を制限・牽制できている
各特許の詳細はスライド参照。

 
UI 特許として回避不回避で、侵害検出性も高い (誰かが侵害していたら見てわかる)。

(5) アライアンスの材料として活用された事例 - オプティム

2019 年 6 月時点で 356 件の特許を出願している (日本国内のみ)。
社長が発明王みたいなひと。

佐賀大学・佐賀県や佐賀県警 (佐賀ばっかww) との業務提携において、スタートアップでも特許を保有していたことがパートナーとして採択されたのに寄与したと考えられる。

例:ウェアラブル端末つけて農作物を見ると、収穫時期を予測して AR で表示する技術


  • すべての条件を満たしてはじめて特許侵害になる
  • 「色およびサイズ」より「色またはサイズ」にしておいたほうが本当は広かったよね (もっというと「画像から識別できる情報」、のようにより一般的な形で書いておくとか) など、改良の余地がある特許のようにも見える
  • ただ、それで認められるかどうかは未知数 (申請してみないとわからない)

(6) M&Aの事例 - カブク

創業からの歴史と特許
  • 2013 年 創業
  • 2014 年 シード調達 (val 2億円)、特許出願1件
  • 2015 年 シリーズA (val 7.5億円)、特許出願1件
  • 2016 年 特許出願 5 件
  • 2017 年 13.55 億円で双葉電子工業にバイアウト (90%)、特許出願5件

資金調達や EXIT (M&A による) に少なからず特許が寄与した、とカブクの経営陣自身が語っている。
どれぐらいの価値貢献をしたのだろうか?

特許の価値評価には、コスト・マーケット・インカムという3つのアプローチ手法がある。
実務的には、インカムアプローチのうち「ロイヤリティ免除法」(将来のロイヤリティ収益の現在価値) で評価されるケースが大半。

まとめ

特許を、ベンチャー起業の経営資源の1つとして活用しよう!

タイミングは早いほうがいい (広く、強い特許がとれる)
かかるコストは 1 件 50 万円ぐらい (どの事務所でもあまり変わらない、相場形成されている)

目標・目安とすべきステージごとの件数
  • シードで 1-3 件 (基本特許、重要機能)
  • シリーズ A で 3-7 件 (重要機能)
  • シリーズ B 以降で改良特許を順次

特許戦略に取り組む体制
  • ベンチャー側からは CEO と CTO
  • 弁護士・弁理士のチームを外部から

こんなかんじです!


【参考】
過去の勉強会の記事、メモ
  1. はじめてのマネジメント by リクルートマネジメントソリューションズ 奥野さん
  2. はじめてのマーケティング by Moonshot 菅原さん
  3. はじめての営業管理 by メドレー 田中大介さん

2019/08/25

アプリストアのスクリーンショットを変えてCVRを2倍にする方法 #ASO #アプリマーケティング

ASO に関するマニアックな知見を深掘った記事が一部界隈で人気の、知る人ぞ知る職人集団・リバティーンズ社
今回さらに ASO の中でも「スクリーンショット」という一要素にフォーカスして、詳しく話を聞いてきました。

え、スクショだけでこんなに内容あるの...?
ってぐらいのボリュームあるので、業界関係者の方はぜひ最後まで読んでみてください。
手前味噌ながら、けっこう面白いです!笑

ではいつも通り、インタビュー形式でどうぞ!



スクショってどうして大事なの?

ぼく:そういえば先日 Apple と一緒にやったセミナーどうでした?

リバティーンズ社 堂道さん (以下「堂道」):初めてのセミナーでめちゃ緊張しました。色々ボケたり笑いも取りつつ真面目に話したかったんですが、ほとんどボケられなかったです。

ぼく:セミナーでボケてスベるとほんと辛いんで、やらなくてよかったと思いますよ。


堂道:ただ言いたいことは伝えられたのかなとは思いますが...。この記事で補足できると嬉しいです。あと Apple の瀬尾さんはやっぱりすごい方でした。

ぼく:元 Google, Twitter のレジェンド・瀬尾さんですね。Apple の人ってセミナーとか出るんだ〜、ってちょっとびっくりしました。

堂道:勉強になりましたね。次のセミナーでは今回の反省点を活かしてがんばります。

ぼく:では今日の本題です。新しいアプリをダウンロードするときに、ぼくから見ても「スクショがイケてないなぁ」って思うことがあるのですが、ASO (App Store Optimization = アプリストア 最適化) 観点から見てもスクショって重要ですよね?

堂道さん feat.ハンバーガー

堂道:重要です。ASO は「インプレッションの最大化」と「CVR の最大化」の 2 つの両方を達成しないといけないのですが、プレビュークリエイティブ、いわゆるスクショは後者の CVR のほうに効いてきます。

ぼく:ふむふむ。ってことは、キーワードの順位だけ上げて「ASO できた!」って言ってるのは不十分?

堂道:その通りです。テキスト改善によってキーワード検索順位を上昇させ、ストア内でのインプレッションの最大化を達成できたとしても、実際にインストールまで繋げられないと意味がないですよね。

ぼく:検索でユーザーにアプリが露出されたとき「インストールされるか」に影響を与えるものがスクショなんですね。

堂道:だけではないですけどね。説明文の内容や、ユーザーレビューのスコア、アイコンなんかも CVR に影響を与える要素です。ただ、プレビュークリエイティブはその中でも影響が最も大きいものの 1 つです。

ぼく:やっぱそうなんですねー。

リバティーンズ社 中島さん (以下「中島」):例えばこれは一例ですが、海外のストアで「dating game」って検索した時に上のスクリーンショットと下のスクリーンショットどちらがわかりやすいか、という話です。上のほうが視認性高いですよね。

↑検索結果1位
↑検索結果2位

ぼく:1枚目のほうは、なんというか、1m 離れて見てもなんのゲームか分かりますね。

中島:そうですね(笑)。アプリがユーザーに表示されたあと、コンバージョンへのユーザーのモチベーションを支え、つなげる役割をスクショが担っていると考えています。

ぼく:スクショが悪いと、せっかくアプリがユーザーの目の前にあっても、目に止まらなかったり、「アプリ DL したい」っていう元々の気持ちが冷めちゃったりするわけですね。

中島:その通り。また、ここで言うコンバージョンとはインストールのみならず課金やリテンションなど、インストール後のユーザー行動まで含みます。

中島さん feat ハンバーガー

ぼく:なーるほど。運良くアプリを DL してくれたとしても、「このアプリすげぇ良い!使いこなしたい!」みたいな気持ちではなくなってしまうと。スクショがショボいと。

堂道:そういうことですね。なので、ストアクリエイティブは課金やリテンションにまで影響を及ぼす重要な要素であると言えます。

ぼく:深いなぁ。付き合い始めの男女が、すでに気持ちがちょっと盛り下がってるカンジに近いですね。

中島:ちょっとよくわからないです。

スクショ改善の TIPS


ぼく:スクショのクリエイティブを改善するって一口に言っても、単にデザインをオシャレにするってだけの話ではないんですよね?

中島:はい。デザイン性も低いより高いに越したことはないのですが、それより大事なこと、考えないといけないことがいくつもあります。

ぼく:差し支えなければ、そのへん詳しく教えてもらえたり...

堂道:っていうか今日の会ってそういう趣旨ですよね(笑)。

ぼく:いいんですか!?やった!!

ここのハンバーガー美味ぇ

中島:まず、ツールアプリなのかゲームなのかで、少しずつ最適な作成方法が違います。ツールアプリは機能を訴求し、ゲームアプリはゲーム内容だったり世界観を訴求したほうが効果がよいです。

ぼく:なるほど。非ゲームなのに、そのアプリで「出来ること」ではなく「世界観やビジョン」を推しちゃったり、ゲームアプリなのに機能を全面に押し出したりするのは、効果悪くなることがあるってことですね。

中島:そうです。例えば非ゲームアプリの場合、検索結果からいきなり詳細ページに行く前に、いくつか検索上位のアプリをスクロールして眺めたりしないですか?

ぼく:しますね。その中で気になったものだけ詳細ページを見にいきます。

中島:なので、スクリーンショットの視認性を高めることによって、詳細ページに至るまでのクリック率を上げることができます。

ぼく:なるほど。これ重要ですね。

中島:また、詳細ページに行かなくてもアプリのコアとなる特徴を強く押し出すことで、検索結果一覧ページからの直接のインストール(コンバージョン)を増やすことも出来ます。

ぼく:あー確かに。こんな機能を持ったアプリが欲しい、って明確な目的を持って検索してる場合とかは、1 枚目のスクショだけ見て問題なかったらすぐダウンロード、ってやるときありますね。

中島:なので、どんなキーワードで検索されたときに自分のアプリがよくダウンロードされているのか、っていうのを把握した上で、そのユーザーの検索欲求を満たす内容をプレビューに含めるというのは大事な ASO のテクニックです。

これとかスクショ上手いよね、みたいな話をしてる

ぼく:なるほど。スクショのところに動画を入れるのはどうなんですか?

堂道:ゲームに関しては静止画より動画のほうが良いことがあるので、そこの PDCA も回す必要がありますね。

ぼく:あれっ、動画のほうが絶対良いよ、ってわけではないんですね。

堂道:そうですね、実は 100% そうとも言い切れなかったりします。

ぼく:意外だ。他にどういう TIPS があるんですか?

堂道:アプリに関わらずほぼ共通するエッセンスとしてはこんなかんじです。
  • キーワードの掲載
  • ユーザーにとって具体的な表現
  • 重要なところをフォントサイズや色を変更して強調
  • アプリ内画面を訴求
  • スクリーンショットの配置

ぼく:多分いつものパターンからして、1 回外注していいの作ったら終わり、とはならないんですよね?

堂道:そうですね、それらを色々仮説立てしながら PDCA を回す必要があります。なので、数字を見ない・見れない立場の人や業者が担当するのはダメなんですよね。

ぼく:いわゆるグロースハッカー的なアプローチが必要なんですね。

堂道:その通りです。実際我々が過去に改善を手がけた事例で、ツールアプリで CVR が 150% 増、ゲームアプリで 300% 増になったものもあります。具体的なアプリ名を公開できないのが心苦しいです。

ぼく:ちゃんとやらない場合の機会損失は相当大きいですね。案件名はこっそり教えてください(笑)

教えてもらったのですが名前出せないので、ハンバーガーの画像をどうぞ

OS ごとの違いにも注目


ぼく:ぼく iPhone 使いなので、勝手に脳内で App Store を想定してたんですが、これ Android でも同じですか?

堂道:考え方は同じですが、iOS と Android ではクリエイティブ面で重要となる場所が異なります。

ぼく:といいますと?

中島:iOS はスクリーンショットが最重要ですが、Android はアイコンの重要性が iOS よりも大きいです。

ぼく:そうなんですね。Android ユーザーのほうがアイコンをよく見てるってことですか?

中島:ではないですね。iOS は基本的にはインストールは検索結果一覧の画面から発生します。キーワード検索ではない、カテゴリ検索でも基本的には同じ UI です。

ぼく:そうっすね。

中島:Android は実は検索結果画面以外の流入経路が iOS より多く、より目立つんですよ。例えば、アプリストア側で用意している特集コーナーや、類似のアプリなど。

ぼく:確かに、そういうの多いですね。

中島:そういった枠では、アイコン以外に注目されるポイントがないため、アイコンがより重要になります。

「google play 2019」の画像検索結果
一階層奥に入らないとスクショが出てこない Google Play

ぼく:iOS でも「その他のおすすめ」って欄ありますけど。

中島:アイコンが占める面積が Google Play よりも小さく、アイコン以外のタイトル・サブタイトル、もしくはカテゴリ名といったテキストが目立つため、アイコン改善によるインパクトが Android よりも薄いんですよ。

ぼく:なるほどおお。ここもっと詳しく聞きたいけど時間もないので、次のインタビューでお願いします。

さぁスクショの改善を始めよう


ぼく:これ実際にスクショの改善するってなったら、何から手をつけたらいいんですか?

堂道:Android は Google Play Console の機能で A/B テストがあるので、Android のみでやりがちですが、両 OS でやることが理想です。

ぼく:iOS か Android かどっちかだけじゃダメですか?

堂道:やっぱり理想は両方やることですね。ユーザー層が違えば、前述の通りアイコン・スクショが見られる場所も機会も違うので、OS によって違う結果が出ることがあるためです。

中島:両 OS で AB テストを回すと、OS ごとに最適なスクリーンショットが出来あがります。

「ポテトくれよ」「ちょww」

ぼく:でも、iOSはどうやってA/Bテストやるんですか?

中島:iOS は Apple Search Ads のクリエイティブセット機能を使うことで PDCA を回せます。Android はさっきも言ったとおり Google Play Console  にその機能があることは多くの方がご存知かと思いますが、ASA (Apple Search Ads) でも PDCA が回せるのはあまり知られていないのかなと思っています。。

ぼく:クリエイティブセットを使えば iOS でも A/B テストが…!しかも ASA で回すから、ポイントとして挙げられていた〈キーワード〉や〈表現〉など、スクショの中でどの要素を推すのかを決めるための検索広告のデータも得られちゃうんですね。

中島:ですです。なんの根拠もなく勘だけでPDCAを回そうとすると結局うまくいかないことが多いから、そこも注意が必要なんですよね。

ぼく:そのへんの運用・改善ノウハウがない場合は、リバティーンズさんにお願いすればいいんですよね。

堂道:はい。以前から記事に書いていただいているので坂本さんはご存知だと思いますが、我々は広告運用のところで手数料をいただくだけで、スクショやアイコンの改善はもちろん、ストア内でのキーワードの順位上昇というサービスも無料で行っています。

ぼく:広告運用だけやってくれる代理店よりもお得ですね(笑)。

堂道:運用部分でも実績が多いのできちんとパフォーマンスは出しますが、検索広告のミソはそこから得られたデータをどう ASO に活用するかですからね。どちらかしかやらない事業者を使うのは勿体無いです。

ぼく:理解できました。今日も色々教えていただいてありがとうございました!記事書くたびに「紹介してくれ」って連絡をたくさんもらうので、今回も多分いっぱい紹介をお願いすることになると思います(笑)。

また忙しくなっちゃいますね(ニヤニヤ



こんなかんじです!

リバティーンズさんのサイトはこちら
 
紹介ご希望の方は、フレンドの方は Facebook のメッセで、それ以外の方は Twitter @tatsuosakamoto (DM 開放してます) までお気軽にどうぞ!


Q

2019/06/24

創業経営者と幸せについて ~自分が幸せになるために他人を幸せにする~ #G1Venture

先日「G1 ベンチャー」というイベントに参加させていただく機会があったのですが、「経営者のプライベート」と「経営者と幸せ」という 2 つのセッションを聞いて、色々と考えたのでここで吐き出してみます。

「happy pharrell williams」の画像検索結果

(細かい内容は書きません、オフレコの内容を多く含むため)

2 つの独立したセッションに共通していたのは意外にも、「自分が幸せになるために必要なのは、他人を幸せにしようとすること」という論。

たいていの幸せは (不幸せも) 一瞬で過ぎ去ってしまう。
では「持続的幸せ」は何からもたらされているのか?

その答えは、研究で明らかになっているそうで、それは「他の人を幸せにすることに、気持ちが向いているかどうか」だ、とのこと。

他人を幸せにするためのモチベーションが「結果的に自分が幸せになるため」であっても問題ないらしい。
(利己的に利他的な行動をとってもよい)

そのような心の姿勢でいられることは、「マネー・キャピタル」「ソーシャル・キャピタル」に続く「心の資本」のようなものだと言える。

ある登壇者いわく、人間は太古の昔から、人と協力して自分だけでは出来ないことを成し遂げたり、危機にある人を思わず助けたりといった行為の結果生き残っているので、「より遠くの未来に行くために、遺伝子レベルで利他的な行動をとるように出来ている」らしい。

そして全ての行動が SNS でシェアされる昨今、利他的な行動は可視化され、人々の共感を生む。
なので利他的に行動したほうが合理的だ、と。

とはいえ、利他的な行動はまだまだ十分報われているとは言えない。
人からの信用をお金に変換する仕組みが少ない。
(万人に提供されているとは言えない)

また、共感を可視化する仕組みや、共感を増やす仕組みも足りていない。
なので、まだしばらく資本主義は続くのではないか、とのことだった。

最後に、ある登壇者にセッション後「起業してから創業経営者は辛いことの連続だと思うが、何が支えになったのか?」という趣旨の質問をした。

答えは「たった 1 人から『愛されている』という実感が持てていれば、それで精神の安定は保てる」ということだった。

なんかこれがすごい染みた。

自分の投資先も、正直すでに (テクニカルに) サポートできる範疇を超えてしまっていたり、領域的に自分の知見が全く活きないようなところもあるけど (なんで投資したんや)、辛いことがあったらいつでも「辛いっす」って言ってこれるような、そんな愚痴でも弱音でも受け止めてあげられるような、そんな存在でいられるといいなぁ

なんて思った次第でした。
ぼくも把握していないぐらい、大変なことばっかり起きてるんだろうけど、みんな頑張ってるもんなぁ...

(そのためには自分自身がしっかり自立できている必要があるから、それはそれで頑張ろう)

「バカな息子をそれでも」の画像検索結果

Q

2019/06/02

サラリーマンが20社以上エンジェル投資するようになった経緯およびそこから派生した活動について

頻繁に聞かれるので、一度まとめておきます。
空き時間にちょっとずつ書いてたら 1 週間以上かかった。笑

ぼくのエンジェル投資の実態


ANGEL PORT (https://angl.jp/tatsuojapan) に過去の投資先が一覧になっているのですが、ぼくはこれまで累計 20 社強にエンジェル投資をしています。

起業・EXIT を経てエンジェル投資家になった方と違って、ぼくにはまとまったお金というものがありません。
なのに魅力的なスタートアップからお声をかけていただいたり、紹介していただくことが多いので、1 件あたりの投資金額は最近は本当に少なくなってしまっています。

運良く 100 倍になったとしても、都内だとマンションの 1 室も買えないぐらい...笑

ぼくがエンジェル投資をするタイミングでは、だいたいそのスタートアップは、別の VC や投資家などから数百万円〜数千万円ぐらいの調達をしていることが多いです。
(というかそれを基本の条件にしています。そうじゃないと、ぼくからのお金なんて 1 ヶ月もたたずに無くなってしまうので)

なので、正直スタートアップ側からすると、少なくともお金の面では、ぼくからの投資なんて入れても入れなくても変わらない、意味がない。
むしろ契約書の手続きや、投資後のコミュニケーションといった手間を考えると、そんな小規模な投資家は入れないほうが良いんじゃないかっていうのが本心。

それでもぼくが入ることで価値が出そうだ、とお互いに (他の株主も含めて) 合意できた場合のみ、超少額の出資を受け入れてもらっています。

具体的には、モバイル中心にデジタルマーケ、営業・ビズデブ関連、人の紹介 (クライアント・提携先候補・採用候補、etc)、ソーシャル拡散、などなど。

(実際には「しょーもない話でもいつでもレスする」っていうのが一番よくやっていることな気もしています笑。
 実際どのへんを価値に感じてもらっているのかは、過去の投資先に聞いてみたいところでもあります。)

とりあえず「頼みごとは断らず、必ず何かアクションをとる」っていうのをモットーにしています。
というかそうでもしないと、たいした価値出せないし...という不安の表れでもあります。

その他にもぼくの投資スタンスについては、「ぼくがONE FINANCIAL (ワンファイナンシャル) 社にエンジェル投資した理由」という記事で詳しく書いています。

エンジェル投資家になった経緯


あんまりちゃんと覚えていないんですが...
最初の頃は、いわゆる「EXIT を目指して、エクイティで調達して最短で爆速成長を目指す」という文脈での「エンジェル投資」ではありませんでした。

直接の知り合い、または、知り合いに紹介された人が起業する際に、創業資金や運営資金が足りないからちょっと出してよ、みたいな相談を受けて。

継続的にその人のお手伝いをしたいな、と思った人に対して何人か「借金 (debt) ではなく出資 (equity) にして、いつでもアドバイスとかサポートとかを求めることができる間柄になりましょうよ」という意図で、「仲間にしてください」ってお願いして出資させてもらったというのが最初だったと思います。

そんなところから「投資先」というのが数社できて、Facebook で偉そうに「最近はちょこちょこエンジェル投資とかしてます」みたいに投稿したりしていると (調子乗ってますね)、当時まだそんなに「エンジェル投資家である」ことをオープンにしている人が少なかったからですかね...

ちょいちょい、これから資金調達をするスタートアップから直接声がかかったり、知り合いから「資金調達の相談に乗ってやってほしい」と紹介されたり、というのが増えてきて。

その中から「少額でも大丈夫です」というところに限って投資させてもらって、年に 1-2 件ぐらいですかね、少しずつ投資先が増えていきました。

人力【起業家 × 投資家】マッチング


そんなことを会う人に時々話したりしていると、「面白そう、次どこか良さそうな会社に投資するときに紹介して欲しい」みたいに言われることがよくあったんです。

んで自分自身、少額とはいえ投資した先には、時々求められたときにアドバイスしたり人を紹介したりして、まぁそれなりに価値を提供できてるのかなって気がしていたんですね。(思い込みかもしれない)

で段々と、
  • 世の中には「めっちゃお金持ってるわけではない」けど「スタートアップに役立つ知識・経験・ノウハウ・人脈などを持っている」かつ「自分自身がエンジェル投資をしてみることにちょっと興味ある」人が「けっこう沢山いる」んじゃないか?
っていう仮説を思いついて。

で、ある時 Facebook に投稿してみたんです。


"【ゆるぼ】「坂本が次にエンジェル投資するとき、一緒に投資したい/検討したいから教えてくれ」と言われることが時々あります。また、起業家にとっても、複数エンジェルを一気に釣り上げられるのは効率的な面もあると思います。ので、「坂本がエンジェル投資を検討している案件を投げる先の秘密のグループ」を試しに作ってみることにしました。入りたい方は、コメントかメッセで連絡ください。冷やかしは今回はお断り(いいところがあれば本当にエンジェル投資をしたいって方だけ)にします。(情報がuncontrollableに広がるのを極力防ぐため)" (原文ママ)

そしたらこれが思いの外すごい反響があって。
この投稿へのコメントだけで 160 件強、個別にメッセもらった数はちょっと覚えてないです。

少なくともこれ、投資「したい」側のニーズはめちゃくちゃあるなと思いました。

で、とりあえずその人たちを全員入れた Facebook グループを作りました。
極力「ゆるい運用」でも見逃してもらえるように、グループ名は『エンジェル達夫と天使な仲間たち』

ヘッダー画像もユルさの極み!

よし、じゃあ今後投資先の候補が出てきたら、このグループに投げればいいんだな...
と思ったのですが危ない危ない!
それだと【ぼくが逮捕されてしまう】というのです!!

お友達の弁護士や会計士の方など複数名が親切にも教えてくださったのですが、なにやら金商法 (金融商品取引法) というものがあって、"適格機関投資家" なるお墨付きを持っていないぼくが投資の募集行為 (私募、というらしい) を 50 名以上の人に対して行うと、それは違法行為になってしまうと。

よく知らないんですが、たぶん「未上場株に投資して財産増やしましょうよ」的な詐欺行為が、タンス預金のおじいちゃんおばあちゃん対象に横行していた、とかなんですかね。
まぁとにかく、素人がそんな募集するのは NG ですよと。

多分いくつか条件とかあるんでしょうけど、専門ではないので詳しい解説は割愛。
興味ある方は調べてみてください。

(余談ですが、何かしらアクション起こすと、付随して思いもよらない勉強が出来るので、良いですね)

なので、今はこんな運用にしています。↓

まずそのグループに入っている人に、Google フォームで「エンジェル投資家としての自分の情報」を提供してもらいます。

項目としては、バックグラウンド、投資できるバリュエーションと金額のレンジ、どれぐらい積極的に投資したいかどうか、お金以外にスタートアップにどんな価値提供が出来るか、などです。

今だいたい 80 名ぐらいの方が回答してくれています。
またこれもふざけた感じですが、そのスプレッドシートには「坂本達夫のエンジェルリスト」という名前をつけています。笑

んで、これからエンジェルから調達したいですって起業家の人に会った際、そのリストをこっそり見せて (公開しちゃうと個人情報的によくない)、どの人から投資してもらいたいかを 5-10 名程度ピックアップしてもらいます。

その方たちに、そのスタートアップの簡単な紹介文とともにぼくが個別にメッセを送って、「紹介 OK」を貰えたら、グループチャットを作って起業家と繋ぐ、と。
非常にマニュアルなオペレーションを、過去 1 年ちょっとやっています。

定量的な何かがあると説得力あるのですが、きちんとしたログを残していない (Facebook メッセをひたすら遡ればカウント自体は可能w) んですよね...
ざっと数えただけでも、20-30 社ぐらいは紹介してるので、たぶん 100 件は下らないぐらいの数の紹介を行ってきていると思います。

そもそも紹介している時点で、ぼくが「微妙だな」と思うところは 1 件もないし、そこの信頼 (言い方悪いですが、しょーもないスタートアップを紹介したりはしない) で成り立っている仕組みだと思うので、逆に言うとぼくも「ここ投資したいな」って思うとこがほとんどなんですよ。

もちろん金額やらタイミングやらのせいで投資できないこともあるんですが、ほんと少額 (数が増えたせいで、以前よりも 1 件あたりの金額はさらに小さくなったw) でも投資させていただける機会は増えました。

その結果が、最初に書いた通り、ただのサラリーマンなのに 20 件以上もエンジェル投資させていただいている、というものです。

学びと今後の課題


学びというか純粋な発見として、前述の通り
  • 世の中には「めっちゃお金持ってるわけではない」けど「スタートアップに役立つ知識・経験・ノウハウ・人脈などを持っている」かつ「自分自身がエンジェル投資をしてみることにちょっと興味ある」人が「けっこう沢山いる」
という仮説が正しかった、なんなら予想以上だったというのが実証できました。

たぶん東京圏だけで数万人から十万人ぐらいはいるんじゃないですかね、エンジェル投資家予備軍というかワナビーというか。
たまたま機会がないだけっていう。

また、全員に話聞いたわけじゃないので分からないですが、少なくとも自分の目の届く範囲では、サラリーマンエンジェル × スタートアップのマッチングで双方ハッピーになっているケースも結構あるなという印象です。

ファイナンシャルな意味でのリターンはまだ出ていない (1 年やそこらで出るもんじゃない) のですが、キャリアある方の知見がスタートアップにとって役に立っているケースや、投資した側も自分の知見がスタートアップの役に立っているという充足感?みたいなものを得られているんじゃないかってケースなど。

もちろん今後やらかしちゃうケース (紹介したスタートアップが蒸発しちゃったり、エンジェルの側が「そりゃダメでしょ」って振る舞いをしちゃったり) も出てくるのかもしれないけど...
出てくるのかな...
出てくるんだろうなぁ...
はぁぁ(溜息)

まぁそういうケースがなるべく起こらないように、双方サイドへの教育というか啓蒙というか、みたいなことをやったり、適切に期待値調整したり、みたいなことは今後やっていかないといけないのかもしれないですね。

あといくつか解決したいなと思っている課題としては
  1. 特定の投資家に人気が偏って、全然声かからない投資家もいる
    (事業のタイプによって、こちらから投資家をリコメンドとかしたほうがいいのかも)
  2. ぼくの手が回らず、対応が遅れてしまうことが時々ある
    (ぼくの Facebook アカウント
  3. 投資先が成長してきたとき、シードからシリーズ A ぐらいまで投資できる VC や事業会社を紹介する、というのを上手くできるようになりたい
といったあたり。

(特に 3 については、自分で起業もファイナンスもしたことない自分には、知っている VC・CVC・事業会社の知り合いが少ないので、ゆくゆくお知り合いを増やしていきたい)

あ、あともう 1 つ重要なのがありました。
投資したいスタートアップが多いのに、自分自身にお金がない!
これはもう稼ぐしかないですかね...笑


あぁもう長い文章書いて疲れたので、このへんで筆を置いて公開しちゃおう。
最後グダグダで申し訳ない!

Q

2019/05/19

TouchSpot社の「インタラクティブ動画広告」が凄いらしいので深掘ってきた!

AppLovin 時代の同僚の萬野 (通称まんでぃ) と共同でエンジェル投資した、「インタラクティブ広告」を手がけるタッチスポット社

大手クライアントからの利用実績ができ、明らかにパフォーマンスが向上した事例も出てきたということを聞いて、あらためてプロダクトの中身や何で成果が上がるのかを聞いてきました!

(「水嶋」「金子」がタッチスポット の共同代表、「ぼく」「萬野」が投資した側です。)



ぼく:なんか凄い事例が出たらしいやん。

水嶋:多分けっこう凄いと思うんですけど、アプリ広告の数字にあまり明るくないので分からないんですよ。

代表取締役 水嶋氏。顔も濃いけど壁紙も濃い

ぼく:見てみようか。どの案件で、どんな効果が出たん?

水嶋:アプリはゴニョゴニョ(※)で、インストール済ユーザーを呼び戻す広告をやったんですが。

(※クライアントから許可が下りなかったため名前は出せませんが、累計数千万ダウンロード、売上ランキングも数年間ずっとトップクラスの、誰もが知ってるスマホゲームです)

萬野:リエンゲージメント広告ってやつね。

水嶋:ある動画媒体に配信したところ、それまでクリック率が 1% 未満だったのが 10% 以上になりました。


ぼく:えー...(信じてない顔)

水嶋:ただ、ぼくらの場合はインタラクティブ動画なので、動画の途中で選択肢がタップされたものもクリックとしてカウントしています。全部のクリックがアプリストアに誘導したわけではないです。

ぼく:ふむ...そもそも、インタラクティブ動画ってなんなん?

金子:え、それ分かってないのに僕らに投資したんですか?

ぼく:投資したときは分かってた気がしてたんやけどな。

インタラクティブ動画とは


金子:説明としてはそのまんま、インタラクティブな動画のことなのですが、もっと分かりやすく言うと「触れる動画」ですね。

ぼく:プレイアブル広告みたいなもの?

金子:近いですが、コンテンツの中身としてはああいうゲームのようなものではなく、ベースは動画で、ユーザーは途中でタップすることで途中でストーリーを分岐させられる、というかんじです。

ぼく:動画の途中で選択肢が出てきて、続きは選んだほうの動画が再生される、みたいなカンジか。

金子:そうです。それが 1 つの動画の中で完結します。

代表取締役 金子氏。果たして共同代表制は上手くいくのか?

萬野:普通の動画とはどう違うの?インタラクティブにする意味というか。

水嶋:「深い理解を促進できる」ってのが一番の違いですね。

萬野:動画よりも?

水嶋:そうです。普通の動画って、2 つの問題があると思っていて。1 つ目は「誰が見ても同じ」であるということ、もう 1 つは「必ず受動的になる」ってことです。

萬野:あんまり問題として考えたことなかった。詳しく教えて欲しい。

水嶋:まず「誰が見ても同じ」って点なのですが、同じプロダクトやサービスでも人によって興味を持つポイント、知りたいと思うポイントって違うじゃないですか。

萬野:違うね。だから人間が説明するときは、相手によって話す内容変えるよね。

水嶋:でも普通の動画って、相手によって流すコンテンツを変えることが出来ないんですよ。なので、誰にでも関係しそうな表層的な内容にするか、とりあえずキャッチーで目を引くクリエイティブにして、詳細は遷移先のランディングページで説明するとかしないといけないです。

萬野:確かに、動画見るだけで「わかった!」とか「欲しい!」ってなることって滅多にないな。

水嶋:インタラクティブ動画だと、途中でユーザーに選択肢を与えることが出来るので、例えば機能に興味がある人には機能について、価格に興味がある人には価格について、深く伝えることが出来るんですね。

ぼく:なるほど。逆に興味ないよぅ、って内容については観ないこともできると。

水嶋:(スルー) そうです。なのでインタラクティブを経由させることで、通常動画だとランディングページで長々と追加で情報を伝えないといけないところをスキップできて、ユーザーは高い熱量を維持したまま即購入・予約等のアクションを起こしてくれるんです。

ぼく:(涙目) なるほど。動画でアテンションひくとこだけじゃなくて、それまで LP がやっていた理解や購買意欲の促進を、動画の中でもうやっちゃうってことね。

金子:あともう 1 つあって、普通の動画と比べるとかなり詳細なデータがとれます。

代表取締役が2人並ぶとこんな感じになります

ぼく:え、動画の中でタップされたってデータがとれるの?

金子:そうなんです。タップポイントやシーン遷移ごとのデータを詳細に知ることができます。

ぼく:それは良いねぇ。プラットフォームにもよるけど、普通はどれぐらいの人が何秒見たか、ぐらいまでしか見れないもんね。

金子:そうなんですよ。

ぼく:けっこう使ってくれるところは増えてきてるの?

水嶋:そうですね、徐々にですが色んな業界で使っていただけるようになってきました。比較的堅めの業界だと、不動産系 (Plug and Play・東急不動産 https://touchspot.jp/player/10_tokyu__touchspot/ )、ドローン物件紹介動画 (https://touchspot.jp/player/inspire/ ) など。

金子:ゲームだと龍が如く & 鷹の爪 (SEGA & DLE https://touchspot.jp/player/takanotsume/ )、疑似体験系だと擬似体験ホストクラブ (エアグループ https://touchspot.jp/player/air_group/ ) とか、恋愛偏差値診断 (https://touchspot.jp/movie_lp/ ) とか。
 
「龍が如く」と「鷹の爪」ってコラボしてもいいやつ?

ぼく:エンタメ系だけじゃなくて、けっこうお堅そうなところともやってるのね。どれも広告効果としては良かったの?

水嶋:全てのお客様からインタラクティブ動画以外でのパフォーマンスを共有いただけているわけではないのですが、総じてクリック率やコンバージョン率は高くなり、結果として獲得や配信ボリュームを落とさずに、獲得単価は下がっていると喜んでいただいています。

ゲームのリエンゲージメント案件で凄い効果が出た事例


ぼく:っていうか忘れてたけど、例のゲームのリエンゲージメント案件でクリック率がすごい改善したってやつ、もっと詳細教えてよ。

金子:わかりました。そのゲームは数年間ずっと売上トップクラスを維持し続けている、大手企業のゲームアプリなんですけど。

ぼく:ふむふむ。

金子:過去からの累計だとすでにユーザー数は相当多くて、わりと取りきっちゃった状態に近いので、マーケティング予算の多くを新規獲得ではなくてリエンゲージメントに割いているんですね。
 
金子氏よく見たらマンガで王子がしてそうな髪型やな

ぼく:わかるわかる。

金子:で、新しいキャラとかが出たり、既存キャラが強化されたりすると、ダウンロード済みのユーザーにアピールしたいじゃないですか。

ぼく:したいしたい。

金子:でもどのキャラがユーザーそれぞれの興味を惹くかって、人によって違うじゃないですか。

ぼく:違うねえ。

金子:なので、最初に短いイントロ動画を流して、途中で「興味あるキャラのほうをタップしてね」っていうのを入れたんですね。

ぼく:ほう?

金子:そしたら、タップしたほうのキャラの紹介動画が流れて、タップしなかったほうのキャラの動画は流れません。

水嶋:ユーザー的には興味ないコンテンツ見せられなくて嬉しいじゃないですか。

ぼく:うむうむ。

金子:で、肝心の広告効果も、アプリストアに遷移しないものも含めてですけどクリック率が 10% 超え、ストア遷移後のコンバージョン率 (CVR) も 20% 以上改善して、CPA (起動単価) がだいたい 4 分の 3 ぐらいになったんです。

(参照元: 【健康デマに騙されないコツ】図やグラフは鵜呑みにしない!)

ぼく:おー、クリエイティブの改善でそんなに良くなるのは凄いね!

萬野:でも効率良くするときにありがちだけど、獲得ボリュームが下がったりとかは無いの?

金子:それが無いんですよ。配信先としては通常動画広告を配信しているネットワークに出しているというのと、CVR だけでなく CTR も上がっているので。

萬野:CPM 下がらないから、きちんとボリューム確保できるってことね。

タッチスポット ならではの強み


ぼく:最近プレイアブル広告の話題がよく出るんやけど、1 本作るのにかかるコストがどうしてもバナーや動画と比べると高いよねって話になっちゃうのよね。タッチスポットではそのへんどうなん?

水嶋:TouchSpot では、一般的なプレイアブル広告と比べるとコストは低くおさまっていると思います。というのも、インタラクティブになる部分は一部だけで、それ以外は一般的な動画を流しているからです。

おっぱいタッチしようとしているわけではないです

ぼく:動画素材さえあったら、スクラッチで開発しないといけない部分はほんの少しってことね。

水嶋:そうですね。前述のゲームのお客様からは、今では月に数本の製作依頼をいただくようになっています。

萬野:話聞いてると、技術的にそこまで難しいことをやっているわけでもなければ、配信面も独自のものがあるわけでもなく。どうやって勝つの?というか、広告主から見たときにタッチスポット にお願いしようってなる理由は何なんだろう?

金子:一番大きいのはやはり、能動的にアクションさせるための企画を作れるかどうか、というところだと思います。

萬野:そこってそんなに違い出る部分なの?

金子:インタラクティブ動画だから触ってみたい、とはならないんですよね。一般的なユーザーは、広告に無関心。なので、特に最初の入りの部分で、いかにユーザーに触ってみようと思わせられるかどうかは、大きな違いになりますね。

ぼく:そうなんや。

金子:たとえば、とある不動産会社がクライアントだった案件では、クライアントのゴールとしては IoT (Internet of Things = インターネットに接続されたモノ) を駆使したモデルルームに多くの方に来場して欲しいというのがゴールでした。

ぼく:でも普通に動画流すだけじゃそんなに興味はひかれない。

金子:なので僕たちはそれを「謎解き」で表現しました。動画の中でキーワードを集めさせて、それを持ってモデルルームに行くと景品がもらえる、という形にしたんですね。

萬野:面白い。全員ではないにしても何人かは、つい「やってみよっかな」ってなるし、そこで何か当たったら「行ってみよっかな」ってなりそう。全員当たる、じゃなくて、クリアしたあなたにだけ当たるよ、ってのが良いね。

金子:はい。そういった「よりユーザーが広告とインタラクションしてくれる表現」は、ノウハウとして蓄積していくものだと考えています。もちろん企画力も組織として身につけて、新しい表現を継続的に追求しないといけないですが。

萬野:なるほど、確かに。表現だけだとパクられる可能性あるけど、新しい表現を作る力は簡単にはパクれないもんねえ。

水嶋:細かいところだと例えば、より「触れる」と気づいてもらえるデザインのボタンにするか、などもあったりします。

インタラクティブ動画が向いている広告主


萬野:クライアントとしてはどういった業種を想定してるん?

金子:先に事例を挙げた通り、すでに業種としてはかなり幅広く使っていただいており、特に「この業種が向いてる・向いてない」ってのは無いと思っています。

水嶋:むしろクライアントの課題感に共通点が多いですね。

萬野:ほう、どんな?

水嶋:まずはブランド認知に止まらず、ユーザーにアクションを起こさせたいという点。売りたい、採用したい、来させたい、学習させたい、みたいな。

させたそうな顔

ぼく:ふむふむ。いわゆる純粋なブランド広告主以外は、みんな何かしらそういう欲はありそう。

水嶋:その上で、そのアクションに至るまでに必要な学習プロセスがより長い、ハードルや難易度がより高い、といったところからの引き合いが強いです。

ぼく:おーなるほどね。自分が知らないところや興味あるところを選ぶから、ただの動画よりもより没頭して、かつ効率的に学べると。

水嶋:その通りです。理解を促進して、アクションを起こしやすくする、というのが大きな特徴なので。

ぼく:面白い。インタラクティブ動画ってのは、起業した当初からやってるの?

金子:ぼくは学生起業してるんですが、実は元々はライブコマースをやっていたんですよ。

萬野:また競争激しそうなところにいったね、学生で。

金子:そうですね(笑)。それをやる中で、ユーザーの動きとして、動画を見ながら、商品詳細を知るために動画内をタップするって行動をかなりとっていたんですね。

ぼく:え、そうなんや...世代の違いなんかな。その感覚わからへん。

金子:で、ライブコマースからは撤退したのですが、動画を見てる時に「詳細を知りたい」ってニーズが高いんじゃないかと思って、その部分だけを toB に転用したのが今の事業です。

ぼく:なるほどね、ちゃんと当時の経験や学びを次に活かしてるってのは、イカしてるね。

金子:(二度目のスルー)

最後にちょっと営業させてください


水嶋:そんなかんじで色んなクライアントから好評いただいて自信がついてきたので、使ってみたいという方からのご連絡をお待ちしています!

金子:ホームページ (https://touchspot.jp/contact) に電話番号と申し込みフォームをご用意しているので、そちらからお気軽にお問い合わせ下さい。

いっぱい問い合わせくるとええなぁ...

ぼく:坂本の知り合いだったら、Facebook や Twitter とかで連絡もらえたらお繋ぎします〜


Q

2019/05/01

THE TEAM 5つの法則 (著 : 麻野耕司) さくっと感想

ICC で毎回登壇、大人気のスピーカーでもある、リンクアンドモチベーション社取締役・「モチベーションクラウド」事業責任者の麻野さんの本です。

遅ればせながらようやく読みました。超ざっくりですが感想書きます。


Amazon → THE TEAM 5つの法則 (NewsPicks Book)
楽天ブックス → THE TEAM 5つの法則 [ 麻野耕司 ]

読もうと思った理由 :

  • これから Smartly は日本でもメンバーを増やしていく
  • APAC やグローバルレベルでもリーダーシップチームの一員としてより貢献したい
  • 全社的に拡大フェーズなので、よりマネジメントやチームワークが大事になる
  • これまでチームビルディング・リード・マネジメントについて体系的に学んだことがない

(先日リクルートマネジメントソリューションズさんに「はじめてのマネジメント」研修 (RTB House 高橋さんの記事) を開催してもらったのと同じ問題意識)

以下感想 :


装丁がカッコよい!

とても教科書的というか、網羅的に書かれています。
メモきちんととりながら読まないと、覚えていられないです...(覚えられませんでした)

法則の名前の頭文字を ABCDE にするなど工夫はされているのですが、、、ましてや各章に書かれているフレームワークなどはとても記憶できず。

これからビジネス書読むときは、ちゃんと集中して読む時間とって、メモとか取りながらのほうが良いかもなぁ...そっちのほうが有効活用できそう。

///

とりあえず一読しただけで、
  • 一般的に「これが良い」とされているものは先入観でしかない
  • 与えられた条件によって適した打ち手が違う
ということが分かった、というのは収穫でした。

例えば意思決定 (Decision) の手段としてある「独裁」「多数決」「合議」。
独裁は絶対悪!ではなく、
  • 意思決定のスピードが早い
  • 皆が選ぶのをためらうような選択肢も (覚悟があれば) 選ぶことが出来る
といったメリットがある。
(当然デメリットもある)

また、それぞれの手段を実施する際に気をつけないといけないこともある。
(「独裁」でいく場合、自分に批判的な意見も出るような仕組みを作る、実行者への理解浸透をよりキチンとやらないといけない、等)

前提条件によって、向き不向き・メリットデメリットがある中から、より適した手段を選択すべきである。
意思決定だけでなく、目標設定 (Aim)、採用 (Boarding) 等、それぞれのプロセスで。

手段にパターンがあることを認識して、引き出しとして持っておくのが良さげ (チームマネジメントに幅が出る) だなぁと思いました。
言うは易し!

///

別章立てで「落とし穴」がいくつか紹介されていたが、各章の冒頭にも、それぞれの「法則」を上手く運用出来なかった際に起こる事例 (なるべく具体的な、実際に起こっていても不思議ではないような)、ホラーストーリーを書いておいてもらえると、「何のためにコレを読んでるのか」を常に意識できて良かったかも。

///

この本は誰が読むのが良いんだろうなぁ。
(人に薦める前提で)

若手社員だと、チームをリードするようになるまでちょっと遠いので、早すぎる感じ。
中堅社員で、これからチームをリードするようになるとか、リードし始めたんだけどまだスタイルを変える余地がある、みたいな立場の人が読むと一番スッと入るかも。
ベテラン経営者になると、むしろ自分が読むよりは、ミドルマネジメント層全員に読ませる、とかしたほうが効果ありそう。

///

来年また読み直すと違った感想を持つのかもしれないな。

購入はこちらから

興味持った方は下記アフィリエイトリンクからどうぞ!!(語気強め)

Amazon → THE TEAM 5つの法則 (NewsPicks Book)
楽天ブックス → THE TEAM 5つの法則 [ 麻野耕司 ]

Q

【メモ公開】Pinterestをビジネスに活用する勉強会 #あなたのビジネスにピンタレスト

Pinterest (ピンタレスト) の勉強会に参加してきたので内容のメモを公開します!


【なんで参加したの?】

  1. 実は Smartly.io は Pinterest の公式マーケティングパートナーで、Pinterest 広告の運用をサポートするツールを提供している。がしかし、日本では Pinterest の広告自体がローンチされていない!
    • → Pinterest について啓蒙して、盛り上げて、早くローンチしてもらう一助になりたい。あと、今のうちから勉強して詳しくなっておきたい。
  2. Pinterest が上場も果たした (記事) ということで、これから海外はもちろん日本でも盛り上がるんじゃないかという期待がある。
    • → 詳しくなっておけばちょっと先を歩ける!
  3. 投資先の会社でいくつか Pinterest と相性が良さそうなところがある。
    • → 活用できそうな tips があれば持ち帰りたい。

以下メモです。

Pinterestとは

→ "アイデアを画像検索するビジュアルディスカバリーエンジン"

Pinterest の Mission

→ 自分らしく生きるためのインスピレーションを届ける

Pinterest 関連の統計情報

  • MAU 2.5 億人 (記事)
  • 半数が米国外
  • 約 1,750 億個の pin がユーザーの興味・関心に応じて表示されている
  • ユーザーは気になったものを自分の board に振り分けて保存する

人気のカテゴリと事例


ビジネスとして Pinterest を使う理由

  • サイトへの導線の確保
    • ユーザーが行動"前"に使うのが Pinterest = 未来・自分のためのツール
    • 行動"中"は Twitter や Snap で発信
    • Facebook, Instagram は行動"後"の発信
  • ショッピングの情報収拾 60% が Pinterest
    • 検索エンジンが 48%で 2 位
  • コマースサイトの流入元としては Facebook よりも 33% 多い
  • 「購入ボタンがあったら使ってみたい」SNS は Pinterest が 1 位

具体的な運用について

  • Pin ボタンをサイトに埋め込むことで、ユーザーが pin を勝手に生成してくれる
    • Twitter, Facebook のシェアボタンを設置するのと同じ感じ
      • オレンジページは SNS 流入の 70% が Pinterest
      • United Arrows では 15%
      • Buzzfeed の 2 番目の参照元
        • ライフサイクルが長い (過去の記事へのトラフィックにも結びついている) という特徴がある
      • Springlane では 50% 以上のオンライン売上が Pinterest 経由
  • まずは全てのコンテンツを pin にしよう
    • ユーザーにやってもらうのに任せるだけでなく、自分で pin するのももちろん OK
  • 自分が持っている Twitter, Instagram の投稿にリンクする pin も作れる

Pinterest 最適化の tips

  1. ビジネスアカウントを作成
    • ウェブサイト認証 (公式バッヂがつく)
    • Instagram, YouTubeとのアカウント連携も可能
    • アクティビティタブが観られるようになる (ピンを見ることができる)
    • 月間閲覧者数が見れる
      • フォロワー数よりもこちらが重要
      • フォロワー数と閲覧者数は必ずしも比例しない
  2. 保存 (pin) ボタンをサイトに設置
  3. リッチピンの使用
    • サイトに飛ぶ前に何なのかわかるので CTR が上がる
    • 種類
      • プロダクトピン (EC 向け。商品名、在庫情報、価格が自動的に pin に表示される)
      • Article ピン (ニュースなど記事サイト向け。記事タイトルが出てくる)
      • レシピピン (レシピサイト向け。料理にかかる時間、材料などが pin 上に出てくる)
  4. ピン・ボードの定期的な作成
    • 一気にやるよりは少しずつ作る
      • "アクティブなアカウント" として機械に認識される
    • 高画質・縦長の画像が効果的
      • アスペクト比 2:3, 1000x1500px が理想
      • モバイルユーザーが多いため
    • 抽象的な画像よりは、内容がわかりやすく、商品や使い方が鮮明に伝わる画像を選ぶ
      • タイトルや説明文を入れる (最重要情報を最初に記入する)
      • LP の最適化 (画像と関連した商品のリンクをつける)
    • ブラウザ拡張機能もあるよ (保存ボタン入れなくてもできる)
  5. プロフィールをシェア
    • 自社サイト内に Pinterest プロフィールへのリンクボタンを載せておく
  6. アナリティクスの活用
    • ピンごとのデータ
      • スマホからも見れる
      • 期間を選択、画像と URL に基づく統計データ
      • Imp, click 等の統計データと、どんなボードに保存されているか
        • 例えば「コート」じゃなくて「赤い服」ボードに意外と保存されてる!みたいなインサイトが分かる
        • 調理器具 EC の pin が保存されてるのは「レシピ」ボードが多い、とか
        • それらのインサイトを、自分が pin するときにどのボードに行うかを決めるときの参考にする → re-pin されやすくする
    • アカウントごとのデータ
      • PC からしか見れない
      • プロフィール、アプローチするユーザー、ウェブサイトでのアクティビティなど
      • トップピン、表示回数の最も多いピンが含まれてるボード、なども把握できる
  7. その他の Tips
    • 説明文を工夫する
      • このピンは何なのか、クリックするとどういう情報が得られるのか、がわかりやすい文章を書く
      • キーワードを含める (検索対策)
    • ボードを工夫する。名前とカテゴリが重要
      • 検索にも影響する
      • ユーザーが新しいピンに出会うのはホーム、続いて検索経由
      • ハッシュタグ経由は比較的少ない
    • ユーザーの気持ちになって
      • 何かをプランするときに使うユーザー (ピナー) が多い
      • 大きな行事 (ハロウィン、クリスマス、等) の 45 日前から検索が増えてくる
    • コンスタントにピン作成 (週1ぐらい)
      • 数も大事


記事投稿に対応して pin を自動で行うツールはあるのか?
  • API 使った自動 pin はある (詳細)
  • WPのプラグイン、とかはあるはず
  • Bulk upload/edit (一気にアップロード・編集を可能にするツール) はまだ検討中

今後も事例や tips を公式 blog にアップされるそうなので、気になる方は過去記事含めて要チェックやで!

Q

2019/04/07

Smartly.io日本立ち上げ2ヶ月でやったこと・やってないこと

自分自身の備忘のために書いてみます。

 

営業


日本でも数社が新たに Smartly を使い始めてくれました!
ぼくが入社する前からコンタクトがあった先ではあるものの、良いパスが来たときにきっちりゴールを決めるのもフォワードの仕事w

いくつか近々使い始めてくれるお客様が出始めています。
4 月の半ばからは日本を代表する大きな案件のテストも始まります。
きちっと成功させるぞー。

試しに使ってみてくれたけど、あまり成果が出なくて使うのを止めてしまった代理店が 1 社ありました。
ただ、Facebook 広告の運用金額もあまり大きくなく、運用している案件もそれほど複雑でもないということで、Smartly を使う意味は余りなかったよねコレ...とお互いに確認して友好的にお別れしました。

逆に、代理店でもインハウス運用している広告主でも、ある程度 (月間 500~1,000 万円以上) を Facebook で運用している方なら、潜在的には何か問題・課題を抱えていることが多いということも分かってきました。
  • 新しいクリエイティブを十分な量作れていない / 凄くリソースをかけていたり
  • キャンペーン作成や予算・bid 調整が人力でけっこう時間をかけてしまっていたり
  • データの抽出とレポートの作成に毎日けっこうな時間をかけていたり

そういうのをヒアリングして、解決策や、更にビジネスを伸ばすソリューションを示してあげると、かなり高い確率で興味は持ってもらえるということが分かりました。
いわゆるプロダクトマーケットフィットが見つかったかな、という感覚ですね。

次はきちんと活用してもらってお客様に成功してもらうのと、それをフックに (コンテンツ化・事例化したりして) 更にお客様を増やす、っていうプロセスに進むのかな。
それっていわゆるカスタマーサクセスっていう分野なのかな。

というわけで次の採用編に進みます。

採用


再三ポストしている通り、Customer Success のポジションを日本で大募集中です!


なるべく多くの方に知ってもらうため、いくつかアクションをとりました。

どれが効いたのかってのは特定出来ないのですが (というか「よく見る」ってのが一番効いてるんじゃないかと思ってる)、元々の友達もそうでない人も含めて、何名か興味持ってくれたり、実際にアプライしてくれています。

何名かは採用プロセスも進んでいます。
なのになんで今でも募集しているのかっていうと 2 つ理由があって、
  • 採用基準が厳しい ("最高" って人だけ採用したい)
  • 最高な人は他の会社からも魅力的なオファーをもらう可能性が高い (ぼくらのオファーを受けてもらえないかもしれない)
なのでパイプラインを厚くしておかないといけないのです。

あとは、タイミング合わずに「まだ今じゃない」ってなったとしても、会社に魅力を感じてもらっていれば、今後その人のタイミングが来たときにまたアプライしてもらえるかもしれないですしおすし。

実際そういう人も何人かいます。
すごい興味あるけど、動くとしても夏以降。それでも話一度聞いてみたい、みたいな。
超 welcome です。

そういう人をチームに迎え入れるためにも、しっかりビジネスを伸ばして、ヘッドカウント (採用枠) を増やしていかないとな。
素敵な人と一緒に働きたい、って自分にとっても会社にとっても大事なモチベーションだから。

研修


ちょっと話題変わりますが、最初の 1 ヶ月は新入社員扱いということで、たくさん研修がありました。

  • 1 週目 シンガポール (APAC HQ) で、社内のワークフローやツールについて学んだり、同僚のことを知ったり
  • 3 週目 ヘルシンキ (global HQ) で、プロダクトや Facebook 広告の基礎について学んだり、経営陣やエンジニア・PM たちと会ったり
  • 4 週目 シンガポールで、APAC 全体の営業チームの研修

次はまた 5 月にリーダーシップ研修があったり、6 月にも APAC 全体の ALL HANDS があったり。
業務内容だけでなく、role (営業とか) や position (マネージャとか) に応じたトレーニングの機会もちょくちょくあって、いい感じです。

またそれ以外にも、任意でテレカンで参加できる 1 時間ぐらいのセッションが時々あったり、逆に希望すれば / 希望があれば自分が講師としてセッションを開催することもあります。

マーケティング


今のところ目に見えるアクションとしては、この blog や SNS に投稿を繰り返して、Smartly.io の名前を覚えてもらう、ってことぐらいですかね。

今後に対する仕込みとしては、
  • あるメディアに取材を受けたので、今月中には記事になると思います
  • 4/16 Next Marketing Summit にモデレータとして登壇します
ってのをこれまでやってきました。

なぜか中国セッション!

今後やるべきこととしては、
  • 日本のクライアントの事例化
  • 海外事例で日本でも役立ちそうなものを翻訳
  • 翻訳したものをどうやって日本のユーザーに届けるのか? チャネルの検討
  • AdTech Tokyo, Tokyo Game Show といったイベント出展・アフターパーティ等に対する予算取り
このへんが short term で必要な施策・検討事項。

AdTech Tokyo は「出展者向けの勉強会」なるものに参加させてもらい、やるぞーって気持ちになりました。
ですが、いかんせん去年 (日本人が誰もいない状態でw) 出展して、そこまで目に見えた成果が出なかったことと、すでに 2019 年の予算が割と決まってしまっているということから、予算どり苦戦中...

営業で色々回ってると、時々「あ、去年アドテック東京でブースで靴下配ってた会社ですよね?(半笑い)」って言われるので、目に見える形でコンバージョン出来ていなかった (する人がいなかった) だけで、出した意味は絶対あったと思うんだけどなぁ。

しばらくは、僕 1 人で対応するには十分すぎる (なんなら十分丁寧に対応しきれていない) ぐらいのお客様候補はいるから、「出展か、さもなくば死か」ってほど urgent ではない。
けど、折角だからお披露目の機会欲しいよなぁ...

こういうのやっていいのか分からないけど、同じように人数少ない外資アドテク企業さんで、うちとブース共同で出してもいいよってところがもしあったら連絡してください。笑 

総務


日本に他にメンバーがいないため、ローカルでやらないといけない諸々の雑務は全て自分でやることになります。
どんなことやったかなぁ...

名刺作りました。

わりとええ紙 (分厚い) に、マットになる加工をしていて、サイズもなんかヨーロッパサイズで特殊だったので、ラクスルなどオンラインで完結するところでは注文できず。

前職 AppLovin のマーケチームに、どこで作ってるか聞いて (恵比寿にある 東京リスマチック というところ)、一度相談に行って、データ入稿して、受け取りに行きました。
4 日ぐらいで出来たかな。
200 枚で 20,000 円ぐらい。

オフィス探しました。

最初は WeWork がカッコいいし良いかなと、何も考えなしに思ってました。

日本の WeWork は国外に比べてコストがちょっぴり高いらしい (諸々のメリットがあることは承知の上) という噂を聞き、ならばと思って人づてに聞いた「国内のコワーキングスペース、ここがええよ」ってところを調べて、情報を Spreadsheet にまとめました。

Co-working space in Tokyo (Google Spreadsheet)

ただ、数週間営業してて気づいたのが、平日日中はほとんどお客さんのところに行っているので、どこか拠点を決めても恐らくほとんど行かないことになりそう!
(理想は、月曜と金曜は拠点で内勤 & 社内ミーティング、火〜木が外回り。でも現実には月・金もけっこう外にいる)

ということでちょっと方針を変えて、より内勤が多くなるであろうカスタマーサクセスのメンバーを雇うまでは、あえてオフィスを持たない (拠点の場所を固定しない) ことにしました!
そのメンバーも出勤しやすい場所にしたほうが良いからね。

(なので「オフィスを借りる」が、割と最初の方に皆さんやられると思うのですが、僕は「やってないこと」です)

そのかわりに、ぼくの友達に協力してもらって、俺のコワーキングスペース (Google Form)」という取り組み?を始めました。
デスクと電源と wifi を坂本に貸してもいいよ〜 という友達 (経営者であることが多い) に、住所・最寄駅・設備 (電源、wifi の有無など) を記入してもらって、リスト化するというもの。

見返りとしては、僕がデジタルマーケティング関連の相談に乗ったり、必要とあらば SNS になんか投稿するよ〜 みたいな形で協力するという、フワッとしたかんじです。笑

現在、国内外に 20 以上の拠点が集まっていて、けっこうどこに行くにも困らないぐらいにはなってきました!

ただ惜しむらくは、毎日ほぼ休みなしにアポを入れているせいで、あんまり友達訪問すら出来ていない...笑


そんなかんじです!
めっちゃやること多岐にわたってて、でもしっかり前進してる感じあって、超楽しいです。
誰かマジで一緒にやろうぜ...!

もっとこのへん聞きたい!ってことがある方は、僕の質問箱から投げていただければ Twitter (@tatsuosakamoto) で回答します!

Q

2019/03/09

入社1ヶ月!Smartly.ioに入って驚いた3つのこと

Smartly.io に入って今日でちょうど1ヶ月。
社内研修のため、入社してから2度目のシンガポールに来ています。

外気温は30度超え、Tシャツ&短パンだぜ

研修やら営業やら (あと途中で挟んだ ICC やら) でバタバタしていましたが、記憶がまだ新鮮なうちに、この 1 ヶ月で発見した Smartly.io の (僕にとっての) 驚きポイントについて振り返ってみようと思います!

1. フィードバック大事にしすぎ


お客様の声を聞いて、プロダクトやサービスの改善に活かす。
素晴らしいですね。
なかなか簡単ではないので、これが出来ているだけでも十分良い会社と言えると思います。

Smartly.io が凄いなと思ったのは、お客様からのものはもちろん、社内からのフィードバックについても徹底的に集めて、改善に活かそうとしているところ。

例えば、
  • 入社 2 日目、この会社で一番「外部の目」を持ってるよねってことで、何でも良いから改善できるところがあったら教えて、と言われる
  • 全ての研修メニューの後に、講師に対してフィードバックをすることを求められる
  • 本社研修の最終日、1.5 時間がっつり時間をとって、新入社員 10 人でプロダクトに対する改善点をブレスト、プロダクトデザイナーがファシリテータを務める
とか (上記はごく一部)。

同期入社。アメリカ、オランダ、シンガポール、フランス、フィンランド、日本。

これ、言うほど簡単じゃないんですよ。

というのも、良いなと思って見習って、僕も色んな人に積極的にフィードバックを求めるようにしてみたんですね。

そしたら、良いことも多少は言われるんですが、自分の出来ていないところについても当然指摘されるわけで。
(改善するという目的からすると、むしろ批判的な意見のほうが重要)

なので、変なプライドを持たず、自分に対する批判を受け入れる姿勢だったり、「相手のために言ってるんだよ」っていうお互いの信頼感だったり、そういったものがないと成立させるのが難しい慣習なのです。

フィードバック文化が成立する条件、については今後もうちょい深掘りしたいな。

2. サポート担当いなさすぎ


Smartly.io には、専任のユーザーサポート担当や部署がありません。
外注しているとかでもありません。

にもかかわらず、平日は 24 時間いつでも平均 7 分以内に必ず回答するチャットサポート、というものを実現しています。

どうやっているのか?
答えは簡単、社員全員でシフト組んでサポートを行っているのです。

アジア→ヨーロッパ→アメリカ、とバトンを受け渡すことでダウンタイムもなし。

全社MTGが開かれるカフェテリア

Smartly.io のプロダクトは日々進化し続けている (1 日に 10 個の新しい機能がリリースされているらしい) ので、油断するとすぐプロダクト知識が遅れてしまいます。
定期的に (最低でも月に数回) サポートのシフトに入ることで、プロダクト知識をリフレッシュすることが出来る良い機会になっていると思います。

サポート専任の担当がいないと書きましたが、実は Support Operations という名前の部署はあります。

このチームが主にやっているのは、上記の「全社員によるサポート」体制を整備することに加えて、チャットサポートを通じて集められたお客様からの声をまとめてプロダクトチームに届ける、という仕事です。

お客様とのチャットサポートで問題が解決したら、そのスレッドを担当していた人は、その問題が何によって起きていたのかを「タグ付け」するというルールになっています。

Support Operations の人はその内容をカテゴライズして (バグなのか、UIUXが分かりにくいのか、など)、担当するプロダクトチームにフィードバックします。

そうやって、お客様の声をほぼリアルタイムで集めてプロダクトにフィードバックする仕組みが出来ているからこそ、素早い開発・改善が可能になっているんですね。

(1つ目のポイントとも関係してきますね。フィードバック大事)

3. 日本期待されすぎ


日本に限らず、グローバル企業のローカルオフィスあるあるだと思うのですが、「本社の注目を集める」ことって何気にけっこう難しくて、大事な仕事だったりするんですよね。

そうしないと、必要なときに必要なリソースを得るのが難しくなったり、ローカルのニーズに合わせたプロダクト開発をしてもらえなかったりするので。

Smartly.io はぼくが日本人 1 人目で、ビジネス的にもまだ日本の存在感はほぼゼロに近い状態。

にも関わらず、研修で訪れた本社では、社長はじめ経営トップがわざわざ話しかけに来てくれて。

いわく、日本はポテンシャルがめっちゃ大きい割に今までノータッチだった、ようやく良い人が採用できたからこれから超期待している、しばらくして日本の市場のことがもっと分かったら時間とって教えて欲しい、と。

ちょっぴりプレッシャーに感じたwけれど、でも期待されないよりはメチャ期待されたほうが良いよね。
気合い入りました!

ときどき海外から応援に来てくれます(新橋に)

幸い、今月に入ってからお話させてもらってるところは概ね反応良好 (フォローアップが間に合わないぐらい…)。
新規にお問い合わせや紹介も連日のようにいただいていて、恐らく来月からゴールデンウィーク前には結構ビジネス立ち上がるんじゃないかな!
…という感触。

=====

そうなってくると遅かれ早かれぼく 1 人では手が回らなくなってくる…

ということで、ホントしつこいようですがw Smartly.io の日本チームでは積極的に人材募集中です!


いわゆるカスタマーサクセス職なのですが、通常業務に加えて「日本市場・チームの立ち上げ」っていうエキサイティングなオポチュニティ()が漏れなくついてきます。

また、今時点では何も確約できないですが、ゆくゆく Smartly.io の日本事業が大きくなって人も増えたあかつきには、カスタマーサクセスチームのリードをとってもらうことにもなるんじゃないかとも思います。

その時になってみないと分からないけど!そうなればいいなっていう希望!


できれば Facebook 広告、またはそれ以外の運用型広告、少なくともテクニカルなプロダクトに対して、できれば運用経験、少なくとも強い興味がある方!

事業やチームの立ち上げをしてみたい、学習・成長意欲が高くて自律している方!

英語でのコミュニケーションが苦にならない方!(あ、今なんか凄い減った気がする)

いきなり応募でなくてまずはカジュアルに話を聞いてみたいってだけでも歓迎なので、下記LinkedIn・Twitter・Facebookから気軽にメッセージを送ってください!

LinkedIn https://www.linkedin.com/in/tatsuosakamoto/
Twitter https://twitter.com/tatsuosakamoto
Facebook https://www.facebook.com/tatsuojapan

採用文脈ではなく、Smartly.io を使ってみたい・話を聞いてみたいっていう Facebook 広告主や代理店の皆様も、お気軽に上記よりお問い合わせください!

なるべく迅速にお返事します…!(必死)

Q