こんな投稿をしたら意外と fav が集まったので書いてみます。
文章としてちゃんとまとまるか不安。。
概要
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達人が説明するよ! |
コンテンツ
一言でいうと『隣で誰かがやってるのを見て、思わず
"おいオレ様にもやらせろよ! (ジャイアン声で再生)" って言っちゃうようなもの』を作るべし
もうちょっと具体的には
- ユーザーをあまり選ばないもの
(世代、性別、文化を超えて広く遊ばれているものをベースにする)
- 10 秒プレイ動画を見ただけで「こういうゲームね」って分かるもの
(基本的なゲーム性は、昔からあるゲームと同じで OK)
- "ちょっとだけ" 独自性があるもの
(ビジュアル、エフェクト、など。ただし凝りすぎて対象ユーザー減らすのは NG)
ってかんじですね。
それが出来た上で、
プロセス
- ゲームのモック (メインのゲームプレイ) が出来た段階で、
- 完成に向けて走るのを一度やめ、
- 15 秒ぐらいのプレイ動画を作成、
- Facebook / Twitter などセルフサーブで配信できるプラットフォームで流してみて、反応を見る。
- 動画の CTR (クリック率) が悪かったら、
動画の作り方としては、
- メインとなるプレイの様子を中心に据える
- 言語での説明は極力使わず、説明的な要素を入れたとしても、操作している指 (どこをタップ / スワイプするか) をビジュアルで表現するに止める
- 爽快感・サクサク感・(派手めな) エフェクトを盛り込む
といったところ。
これはリリース後に作るプロモーション用の動画でも基本的には同じです。
解説
まず大前提。
カジュアルゲームアプリで、日本だけをターゲットにして戦うのは、今後ますます厳しくなる。
気づかれない、ダウンロードされない問題
数年前ならいざしらず、何者でもないあなたがリリースしたアプリは、いくら面白かったとしても、ユーザーに気付かれることはない。
存在すらほとんど気付かれず、ましてやその面白さが "今、あなたのアプリを知らない" 人に伝わることは奇跡でも起きない限り、ありえない。
(...という前提に立ったほうが、戦略を立てる上では安全)
例外は
- (よっぽど有名な) IP (例: おそ松さん)
- デベロッパーなりゲームなりがブランド化している (例: hapさん)
- 出せば必ず一定人数が遊んでくれるカテゴリ (例: 脱出ゲーム)
など、要するに "すでに固定ファンがいる" 状態。
新しいユーザーに気づいてもらうためのチャネルで、無料で使えるものについても、状況は厳しくなってきている。
レビューサイト
勢いが衰えてきているというのは、暫く前から周知の事実。
(全てのレビューサイトがダメというわけではないよ。あくまで昔と比べたとき、レビューサイト経由で流入するユーザーの数が減っているということ)
フィーチャー
(どの枠かにもよるけど) 確かにパワーはある。
けど 3 つ問題があって、
- そもそもプラットフォーマーと関係性がないと可能性が低い
- 毎回フィーチャーしてもらえるかどうか分からない
- フィーチャーが終わると流入もガクッと減る
というわけで、安定した集客を確実に見込めるかというと、ここに依存するのは相当リスクが高い。
仮に 100% フィーチャーされるとしても、1 週間でトップフィーチャーで 10 万 DL、2 週間で 15 万 DL ってところだろう。(聞いた話を総合すると)
LTV 20 円だったとして、売上見込は 200-300 万円。
エンジニアとデザイナーの 2 人で 3 ヶ月かけて作ってトントン (厳しい) ってところ。
合計 6 人月で 100% フィーチャーされるアプリを作れるというなら、この戦い方でもいいのかもね。
自分がアプリビジネスをやるなら、フィーチャーはされない前提で計画する - そうしないと危なくてやってられない。
なので有償プロモーションで集客することが前提になる
プロモーションをするのであれば、黒字で健全に成長させるためには LTV > eCPI になってないといけない。
参考記事
つまり、ただなんとなくアプリを作っては全然ダメで、そのアプリの LTV はどれぐらいになるのか (目指すのか)、CPI はいくらぐらいで取れる見込みなのか、を (実際はやってみないと分からないとはいえ、目安となる目標として) 試算しながら作らないといけない。
その場合、とるべきアプローチは大きく 2 方向に分かれる。すなはち、
- 課金もそれなりに上がって LTV が 300 円以上のものを目指す
- 超どカジュアルで、CPI 数十円でとれて、リテンションが高くて、ほぼ広告だけでもトントン回収できるようにする
のどちらかだ。
LTV 300 円を目指すか
1. については、ゆーても課金率は数 % にとどまることを考えると、一部のユーザーが数千円〜 1 万円程度課金してくれないと厳しい。
(課金率 7.5% だったとして、ARPPU 4,000 円でようやく LTV 300 円)
なので、一部ユーザーががっつりハマって課金しちゃうようなコンテンツと、わかりやすい課金への導線、きちっとしたゲームバランス、可能であれば期間限定割引や限定コンテンツといった運営要素も必要になる。
ハックされてユーザー間のバランスがおかしくならないようなセキュリティレベルと、問い合わせ・返金などの対応も (規模が大きくなってくると特に) 必要になるだろう。
要するに「ゲームの中身が面白ければ勝てる」ものではないのだ。
(面白くないと勝てないけど)
さらにはこの領域、欧米だけでなく大陸方面からも参入が多く、特に韓国なんかは元コンシューマや大手出身のインディデベロッパーが本気出して出してきている。
日本も (課金環境の良さから) ターゲット国として注力されていて、果たしてそこに勝てるのか、というのも考えておいたほうがよいだろう。
CPI 100 円未満を目指そう
広告メインで LTV 100 円は...けっこう厳しいが 、広告で 70 円 + 課金で 30 円ぐらいであれば頑張ればいけるだろう。
仮に LTV が 100 円いかなくても、大規模にプロモーションを打って口コミやオーガニックでそれなりの流入が入ってくる状況まで押し上げることができれば、CPI 100 円でプロモーションを行っても全体としては黒字にすることは出来るだろう。
え、でも CPI 100 円でとれるの?
ソシャゲとかって CPI 数百円〜千円台とかでプロモーションしてるんでしょ?
それに勝てるの?
それは正直アプリによるけど、アプリによっては全然可能です。
CPI が低くてもインストール数を稼げるメカニズム
ソシャゲとかの CPI が高い理由って、
- そもそもユーザーを選ぶ
- ユーザー側もダウンロードまでにかなり吟味する
というのがあって。
要するに、広告を見た人が 1,000 人いたとき、クリックする人が 50 人しかいなくて、インストールする人が 5 人しかいません、みたいな数字感 (動画広告の場合) なんですよね。(数字は適当です)
このとき CPI が 500 円だったとしたら、広告主は 1,000 impression に対して 2,500 円払っている (つまり CPM は 2,500 円) ということになります。
一方 "ど" カジュアルゲームは、広告をクリックしてくれる人も多いし、ストアに行ってから「とりあえずやってみよっかな」とダウンロードに至る割合もとても高いです。
1,000 人が広告を見たら、200 人がクリックして、30 人がインストールしました、みたいなのがありえるんです。
このとき CPI が例えば 100 円だったとしても、CPM は 3,000 円になるので、先の例に出したソシャゲよりも impression を稼げることになります。
CPI を 50 円にしても CPM 1,500 円なので、まぁそれなりにボリュームは出せるでしょう。
(広告業界では当たり前の事実ですが、CTR ならびに CVR が高いというのは、非常に有利なことなのです)
最初から海外を目指さないといけない理由
ただ...この戦い方を日本 "だけ" でやるのは、実はけっこう大変だったりする。
理由は、広告枠に限界があるからだ。
海外だと、すでに "プロモーションによって大量の impression を抱えた" 広告モデルのカジュアルゲームがけっこうな数あるし、ソシャゲにも当たり前のように動画広告が実装されている。
要するに、クオリティ高いユーザーを獲得できる動画広告の枠が、日本と比べて格段に多いのである。
一方、日本ではその少ない動画広告の枠を、国内だけでなく国外の広告主も積極的に買いにきている。
(海外ゲーム広告主の動画、めっちゃ見ません?)
なので、ボリュームをとるために要求される CPM もわりと高い。
Google・Facebook・Twitter を合わせても、1 日数千〜 1 万 DL を 100 円未満でとり続けるのは、かなり大変なのである。
仮に最初のほう出来たとしても、すぐにサチって (saturate = 限界に達して)、CPI を引き上げないとボリュームが減ってきてしまう。
(それでもよいから、安い CPI でチョロチョロ取り続ける、ってのも (ROI がプラスなら) やらないよりはやったほうが良いんですけどね)
ここで、そもそも幅広いユーザーから受け入れられて、低い CPI で獲得できるようなタイプのゲームって、
- ぱっと見て遊びかたが分かる
- ぱっと見て「やってみたい」って思う
ようなものなので、要するに言葉で説明しなくてもゲームの魅力が伝わるようなものなはず。
ってことは、テキスト量比較的少なめで、ローカライズ (翻訳) にそこまでコストがかからないので...
なぜ海外を狙わないの?という話になるわけですよ。
アプリ作るのにかかった工数と比べると、たとえば言語を英語にするだけってそれほど大きな工数ではないはず。
(もしそこにコストが大変かかるようであれば、もしかすると言語を使いすぎている (直感的にわかりにくい) のかもしれない。そうじゃないかもしれないw)
とにかく動画だ、動画を作ろう
というわけで方向性としては
- 多くの人がぱっと見て「面白そう」「やってみたい」って思う、シンプルで分かりやすい "どカジュアル" ゲームを作る (目標 LTV 100 円)
- ほぼ非言語でコミュニケーションできるものにして、最初から海外を狙う
- フィーチャー頼りではなく、プロモーションで集客する
というのが再現性高いカジュアルゲームの戦い方だということがお分かりいただけたかと思う。
最後に集客についてだけど、鍵になるのは動画。
理由として、まず主な集客チャネルになる Google (UAC), Facebook, 動画ネットワーク (AppLovin, Unity, Vungle など) でボリューム獲るときに必須になるフォーマットだということと、やっぱりテキストやバナーよりは "ほら面白そうなゲームでしょ" ってのを伝えやすいということ。
あと、ほとんどの (特に海外の) カジュアルゲームに動画広告の枠がある、というのも大きい。
このとき作る動画は、最初は特に、全然凝ったものでなくてもいい。
メインはゲームのプレイ動画で、推しポイントを完結にテロップで説明する (特に音声 OFF の状態で動画を見ている人向け) 程度。
最後にゲームのロゴが出てきて、エンドカード (最後の止め絵) で気に入った人をきちんとストアに誘導する (click to action ボタン的なものを用意する)。
変に凝ったものを作ると、ことカジュアルゲームにおいては逆効果になることもあるかもしれない。
電車で隣に座った人がやってるゲームを見て、「ちょっとやってみたいな」って思ってもらえる - それぐらいのイメージ。
もっと詳しい動画作成のコツは、この記事なんかも参考にしてみてください。
参考:
魅力的な広告作成のコツは? by Akira Taninaka on October 18, 2017
アプリをリリースするよりも数ヶ月前に
で、これはぼくのアイデアなのですが...
この動画を「アプリが出来てから」ではなく、「メインのゲームプレイが 5 割ぐらい出来たタイミング」でさくっと作って、Facebook や Twitter とかでプロモーションしてみる (知り合いに見せる、ではなく、まったく個人的繋がりがない人に見せる) のがいいんじゃないかと思うんですよね。
アプリを頑張って作り切って、出してから、全然ユーザーに響かなかった、ってなると辛いじゃないですか。
それよりずっと前に、なんとなくゲームのモックが出来た時点で不特定多数の人に見せてみて、どれぐらい興味を持ってもらえるかをテストしてみるといいと思うんですよ。
少なくとも、リリース後に動画広告でプロモーションしたとき、どれぐらい CPI 低く獲得 "できそうかどうか" が分かるはずです。
(CTR 何パーセントあればいい、というのは僕もやったことないので分からないですが...
すでにゲームいくつか出してる方は、今すぐプレイ動画を撮って、Facebook で流して広告費 2-3,000 円ぐらいかけてみましょう。比較対象にする CTR のデータを得るために)
もし動画の CTR (クリック率) が他と比べて極端に悪かったら、ゲーム部分を大幅に修正する (その後もういちど動画化してテストする) か、開発を中止して次にいくのがいいと思います。
出しても当たらないゲームを完成させて、疲弊しちゃう前に。
最後に
思った通り長くなったし、いまいちまとまってないけど、実はまだここに書ききれていないことがあります。
- リリース後プロモーションをして、なんの指標を見ればいいのか?
- 大きくグロースさせようと思ったときに、実は潜んでいる落とし穴は?
実はこのへんを話すと、マネタイズとプロモーションの両方で AppLovin を使ったほうが良い明確な理由があるのだけど...
書くと営業っぽくなってしまうのでね。
興味ある方はお気軽にこの blog の中でのコメントか、Twitter
@tatsuosakamoto まで
ご連絡ください!
あと、自分で動画作れないって方は、比較的安価 (お友達価格) で動画作れる人を紹介するのでお問い合わせください!
こんな動画を作ってくれます。↓
終わり方がかっこいいw
15 秒 / 30 秒、縦 / 横の 4 パターン作ってもらいました
少年騎士ヤスヒロ (
iOS)
元素材はシンプルな静止画 + プレイ動画だったのに、すげー上手く料理されてる
以上!
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