2015/04/14

「リーダーシップとスタイル」中竹竜二さん講演ノート

とても励みになる内容。定期的に見返したい。

【本日の前提】

天才でもカリスマでもない「普通の人」のためのリーダーシップ

【基本的な考え方】

①専門能力がなくてもトップになれる
②現場の知識・実力とマネジメントは別物

【経験概要】

  • 早稲田ラグビー部主将 (3年まで補欠、「中竹って誰?」)
  • 早稲田ラグビー部監督 (コーチ経験なし、普通のサラリーマン(ミスミ)、「日本一オーラのない監督」)
  • 日本ラグビー協会 コーチングディレクター (指導者の指導経験なし、「え、お前が教えるの?」)
  • 日本ラグビー協会 U20代表監督 (去年まで、代表経験皆無、「国を背負ったことがないので...」)

【質問】Yes/No 3秒以内

Q1. 私は、リーダーに向いてる?
Q2. 私は、リーダーという立場が好きだ?
Q3. 私は、自分自身が好きだ?
Q4. 私は、自分自身をよく知っている?
Q5. 私は、自分らしく生きている?
Q6. 私は、リーダーとしてより成長したい?

【質問の意図】川上か?川下か?

Q3. 以降の "Yes" を増やすほうが、「リーダーシップスキル」を伸ばすよりも、リーダーシップを発揮できる

【経験から】

  • 最もらしい期待をかけられた
  • そこには「唯一正しい解」があるかのような
  • 「○○みたいに...」
  • ピラミッドのトップ
    • →そんなの無理だよなぁ
    • →みんなバラバラな個性がいる中で、なんとなくみんなの横にいる
  • 方向だけみんなで決めて、やり方は違っても結果を出そう

【人のやる気のあげ方】

  • ①相手によって言い方を変えよう / 自分の「やる気」スイッチを知ろう
    • 人は声のかけられ方で頑張り方が変わる
      • A. 赤絨毯が目の前に用意され、拍手喝采!
      • B. 「あぁお前には無理だね」
      • C. 誰からも相手にされていない
  • ②人間の"本質"を知ろう
    • がんばってね (今がんばってないの??) -> がんばってるね (今も頑張ってるという「承認」)
    • ①の"違い"の更に上にある概念

【私の結論】

人のマネでなく、自分らしく、適切に、やろう!

【普通の人が最初にやるべきこと】

  • 「違い」は何ですか?
    • 「差」と「異」をわけて考える
      • 差 : 同じ尺度で見たときの違い
      • 異 : そもそもの違い
    • 差を埋めるべきところなのか、全く違うので考え方を変えないといけないのか?

【普通の人がリーダーをやる際に分けて考えるべき3つの点】

  • スキル ⇔ スタイル
  • 成功 ⇔ 成長
  • リーダーシップ ⇔ フォロワーシップ

①スキルとスタイル

  • スキルとは実用性があること
    • 良し悪し / ナンバーワン / 点
  • スタイルとは一貫性があること
    • 有る無し / オンリーワン / 線
    • 他からは取って来れない
    • 逆境にも通用する / 世間の引力に負けない
    • 土壇場でこそ「自分らしさ」。「リーダーらしさ」ではない
  • スタイルの事例
    • シャイアン (身体がでかい、不器用、気弱)
      • スクラムが弱かったのでメンバーに入れてみた
      • →試合で苦戦
      • →パスを練習すると言い出した
      • →8年ボール触っててパス下手。今から頑張っても多分無理
      • →スタイル【ボールは触らない!】
      • →みんながそのスタイルを支持
    • 豊田
      • 自由奔放、素直、天真爛漫
      • →負けをきっかけに「リーダーらしく」なった
      • →「自分らしさ」を見失う
      • →ひどかった以前のほうがチームは勝っていた
      • →いいリーダーでいて1回戦で負けるか、自由奔放にやって勝つか
      • →スタイル【ダイナミックチャレンジ】
      • →1夜にしてチームが蘇った
  • 事例から見るポイント
    • スタイルとは
      • 長所だけでなく短所も含む
      • 逆境でこそ発揮される
      • 一貫性がある
    • 個は個であり、ロールモデルはいらない
    • 自分のスタイルで力を発揮する
    • それが仲間・周りに勇気を与える

【理想のリーダーの前提を変える】

  • これまでの理想
    • 全て知っている
    • 常に正解を持っている
    • 常に組織のトップを走り、敏腕ぶりを見せて、部下を引っ張る
  • これからの理想
    • 知らないことを自認
    • 唯一正しい答えはない
    • 知らないことを伝え、部下を巻き込み、みんなの力を借りる
    • △ 反論、舌打ちは覚悟せよ

②「成功」と「成長」

  • 成功
    • 目標の達成
    • 掴んだ瞬間から過去になる
    • コツは【適切な目標設定】
  • 成長
    • 能力・知力の変化
    • その瞬間から未来に繋がる
    • コツは【適切な失敗と挑戦】
  • 相関関係はない
 
  • 成長する人
    • 一言でいうと素直な人
    • = 自身に正直であること
  • 子どもと大人、成長の違い
    • 大人の学びは【痛み】を伴う
      • 無駄な壁を取り払おう
    • 子どもの学びは【喜び】を伴う
      • 子どものうちにたくさん恥かいて挑戦

③リーダーシップとフォロワーシップ

  • リーダーシップ
    • 組織を上・前に引っ張る
  • フォロワーシップ
    • 組織を下・後から支える
   
  • 組織における4つの役割
    1. リーダーのリーダーシップ
    2. リーダーのフォロワーシップ (リーダーとしてフォロワーをフォローする)
    3. フォロワーのリーダーシップ
    4. フォロワーのフォロワーシップ
   
  • 組織の概念
    • ピラミッド型
    • プラネット (宇宙) 型
   
  • フォロワーシップのスキル
    • 本人より、部下の理想像 (スタイル) を明確にする
    • 「目の前の人間は、必ず成長する」と信じきる
    • 「マインドセット」というヒューマンスキルを養い活用する
   
  • 理想のフォロワーシップの組織
    • 宇宙飛行士の話 (古川さん)
    • ×役割分担と責任分担
    • ○自立貢献と責任共有
      • 試合出る出ない関係なく、全員がチームのために貢献し、責任は負うという意識

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