2013/05/22

インド出張で考えた、日本の生き残り方

若干釣りっぽいタイトルで恐縮である。
先週1週間 (2013/5/11~18)、出張でインドに行ってきた。

ちょうどその最中にGoogle I/Oが始まり、中継をインドのGoogleオフィスで見る機会があった。
だいたい50人ぐらいの開発者さんが社外から観覧に来ていた。

インドは英語が準公用語なので (詳細)、特に大都市では英語によって授業が行われている学校もあるそうだ (詳細)。
上の写真に載っている開発者さんたちとも、普通に英語で会話して仲良くなった。
発音がちょっと聞き取りづらいときがあるけど、語彙はむしろぼくよりも彼らのほうが多いと感じた。

ぼくは開発スキルのことは門外漢なので全くわからないが、普通にサイトやアプリを問題なく作ったりする能力はある (もしくは勉強中) ようだ。
写真右下の彼は、ECサイト向けのシステムをOEMで提供する事業をやっているらしい (確か)。
ぼくの隣にいる彼はまだ学生だ。

一方、コードを書くスキルはあるけど、足りていない能力ももちろんある。
今回の旅で感じたのは、特にマーケットサイズが大きな国 (北米、東アジア圏) でヒットするサービスを作る企画力と、それを広めるマーケティング力だ。
このへんは文化も違うし、情報も入ってきにくいと思うので、ある程度は仕方ない。

だって日本の開発者さんだって、世界でヒットするサービスを狙って作れているところがどれだけあるのっていう話。
(増やしていきたいと思っている)

ただ、前述の通りインド人の彼らは英語が出来る。
たぶん海外 (特に英語圏) の情報は、彼らのほうが日本人よりもずっと楽に収集できるだろう。
正直ぼくも、英語のサイトだと読むの時間かかるし、だいたいSNSかGunosyで流れてきた日本語ニュースを読むだけの毎日だ。

今は日本1国で それなりに大きい市場規模がある (Androidでは売上世界一だ、AppAnnieによると)。
なので日本の開発者さんは、日本市場をターゲットにしていれば食べていくことができた。
ただ長い目で見ると、確実に人口は減り行く傾向にあるわけで、いつまでこの状況が続くか楽観はできない。

なので中長期的に見ると、日本が生き残っていくためには、外貨を稼ぐ、つまり海外にいるユーザーに使われるサービスを作っていかなきゃいけない...
そのためには、今よりも多くの人が英語を喋れるようになり、海外の情報を収集し、海外のユーザーに最適化したサービスを作れるような訓練が必要になるだろう。
これが1つ。

もう1つ思いついたのは、徹底的にガラパゴスに徹するという手。
これまで通りに、世界とは一線を画した日本独自の進化を、様々な領域で進める。
そして「実験場」としての日本がどういう状態にあるのかを、一部の人がより積極的に海外に発信するーという形だ。

これが経済的にポジティブに働くのかどうかは...正直よくわかんない。

ただ、例えばCool JapanTokyoOtakuModeなど、コンテンツとしての日本の独自の魅力というのは確かにあるみたいだ。
またぼく自身もインドや中国の開発者さんから、「いちばんモバイルが進んでいる国・日本」は今どういう状態なのか、 というのをかなり聞かれた。

(余談だが、アプリ「アルパカにいさん (Google Play | iOS)」が何故流行っているのかと聞かれ、答えに窮した...)
どうなるって言われても

ぼくが思っていたよりもずっと、日本っていう国に対するIT系の人たちの興味・感心は高かった。
広い世界市場を獲りに行く、という方向もアリだが (元々ぼくはコッチ派だった)、より国内に籠って尖った進化を続ける (+その進化をちゃんと世界に発信していく)、というのも面白いなぁと。

若干考えを改めさせられた出張だった。

Q

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